【書評】ウソつきないきもの図鑑(青春出版社)は子供も大人もためになる本でした

うんちに化ける」とは何のことでしょうか?「ウソつきないきもの図鑑」は、生き物(動物やは虫類、昆虫など)が大自然で生き残るためのさまざまな変化や行動、生態などを詳しい解説とイラストで紹介する書籍です。

子どもが読んでためになる本ですが、私みたいな大人が読んでも結構夢中になりました。

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ウソつきないきもの図鑑

青春出版社から2020年2月に発売された「ウソつきないきもの図鑑」はもともと2005年に同社から発売された「ウソつきな生き物」を児童向けに再編集した書籍で、文章中の漢字にはフリガナが打たれており、小学生以下の児童にも読みやすくなっています。

内容は生き物の「擬態」(ぎたい)を主なテーマにした本で、身を守る行動、繁殖するための行動、何のためにそのような姿になっているかわからないものなど、約50種類の生き物が紹介されています。

擬態(ぎたい)…色・形・行動などで、他のモノに見せかける行動のこと(本書巻頭より)

帯をとった表紙、裏表紙はこのとおりです。子どもも読みやすいようにかわいらしいイラストとともに、様々な生物の不思議な生態が詳しく紹介されています。

監修は實吉達郎(さねよしたつお)先生

本書「ウソつきないきもの図鑑」の監修は動物研究家で著名な實吉達郎先生です。1929年生まれなので御年90歳(2020年現在)という實吉先生はなんと「UMA」(ユーマ:未確認動物)の名付け親としても知られます。すごいですね。日本の牧場や動物園で勤務された後、ブラジルに渡り動物研究をされ現在に至るそうで、著書は70冊以上もあるそうです。本書の他には「動物最強王図鑑シリーズ」や、UMAの書籍なども多岐に渡ります。

著者は来栖美憂(くるすみゆう)氏、フリー記者・エディターで、小説・サブカルチャー・雑学などに造詣が深く、新聞やインターネットなどの取材や執筆に活躍されています。

そして絵はまつむらあきひろ氏、イラストレーター・デザイナーで子供向け、医療系、学習系の書籍や雑誌などにイラストなどを提供されているので、見たこともある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

来栖美憂氏の著書「なぜ、魔法使いは箒で空を飛ぶのか

こちらにもまつむらあきひろ氏のイラスト

ウソつきないきもの図鑑の紹介

それでは『ウソつきないきもの図鑑』の中身を紹介します。

本書は全5章で構成されており、以下のようになっています。

  • なりすますいきもの
  • ワナをしかけるいきもの
  • かくれんぼするいきもの
  • 演技するいきもの
  • ヤバイ見た目のいきもの

それぞれの章ごとにだいたい10種類ぐらいの動物が紹介されており、ほ乳類、は虫類、両生類、鳥類、魚類、昆虫など多岐に渡ります。

各いきものが1種類ずつ見開き1ページで右側ページに解説、左側ページに生物の絵(漫画チックですが生物の絵はリアル)で紹介されています。文章の説明が面白く、しかもタメになるのでスラスラ読めます。たとえば次に紹介する「ナゲナワグモ」カウボーイのように糸を回して獲物を捕まえるこの「クモ」は雌のガのフェロモン物質を出し、オスのガを呼び寄せているという説明がかかれています。

また、田畑などでよくみられる一般的な「トカゲ」については尻尾切りが詳しく説明されおり、「自切」(じせつ)と呼ばれるトカゲが尻尾を切って逃げてまた尻尾が生えてくるこの習性は、実はほぼ一生に一度の切り札で一度尻尾を切ると2回目はもとには再生しないということなどが書かれています。

その他にも珍しい生き物がたくさん紹介されていて、文章はなるべく平易に書かれているのでお子さんにも読みやすいので、お子さんへのプレゼントなどにもよいと思います(実はこちらも私の母から娘へのプレゼントでした)。まつむらあきひろさんのかわいらしい博士イラストも手伝って、生き物の絵は多少リアルですがほんわかしたものになっているので、昆虫やは虫類など、写真なら怖い・気持ち悪いかもしれない生き物も全く怖くないですよ。

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まとめ

青春出版社から発売された「ウソつきないきもの図鑑」を紹介しました。

値段は1020円+税、内容は児童向けに書かれた本ですが、大人も知らないことがたくさんで十分満足できる内容でした(「共生関係」「攻撃型擬態」「保護色」…など専門用語もちゃんとあり)。

娘へのプレゼントでしたが、私も一気に読み終えました。気になる方は以下をご確認ください。

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